桜えびは体長40mm前後の小さなえびですが、栄養豊富で風味豊かな食材です。日本では唯一、駿河湾で水揚げされ、4月~5月までと11月~12月までしか漁が行われない貴重なえびです。海中では透明ですが、水揚げされるとピンク色になることから「桜えび」と名付けられました。桜えびの美味しい食べ方や漁の様子などを紹介していきます。
桜えびは日中は水深300mほどの深海に生息し、夜になると水深20m~60mまで浮上します。
桜えび漁はその習性をいかして夜に行われます。
漁は2艘引きで行われ、網にかかった桜えびを大きなホースで吸い上げコンテナに入れていきます。
漁から港に戻ると次々と桜えびが入ったコンテナが降ろされ、冷蔵庫にて次の朝の競りまで保管されます。
桜えびが水揚げされる港は、日本では由比港と大井川港の2カ所のみとなっております。
漁があった翌朝5:45から入札権を持つ加工組合員により競りが行われます。
大きさ、鮮度、魚の混ざり具合などを見比べ、値段を決めて箱に入れていき、値段の高い順に落札となります。
落札された桜えびはすぐに工場へと運ばれて加工されます。
富士川の河川敷で素干し桜えびが製造されます。
競り落とされた桜えびを7:00から干し始めます。
晴れた日には富士山と桜えびの写真を撮りに多くの観光客でにぎわいます。
塩茹でされた桜えびを冷却して、ひげや魚を除去します。
温度と塩分濃度を徹底管理し出来上がった釜揚げ桜えびは旨みと甘味が感じられます。
ご飯にのせて桜えび丼やパスタやピザもおすすめです。
1.朝、市場にて入札を行います。
2.入札した生の桜えびを、富士川の河川敷でふるいます。
3.時間をおいて乾燥させます。晴れのときは一面桜えびです。
4.午後取り込みます。(干しえびになる)
5.異物除去装置にて選別します。
6.袋に詰めて出来上がり!
当社では風力選別機に加え色彩選別機(3CCDカメラ)と画像選別機(モノクロ+3CCDカメラ)を取り入れ、最終的には目視選別を行っております。
えび以外の魚、木片、小石などに加え、今まで除去することが難しかった透明テグスや糸などの細い異物も除去できるようになりました。
安心・安全の製品を販売しております。
“静岡新聞平成16年1月9日掲載より”
蒲原桜海老商業協同組合はこのほど、「駿河湾産100%」を示す独自の認証シールを作成し、今年の初荷から使用を開始した。台湾産やブレンド製品もある桜えびだが、シールをはれるのは味に優れた駿河湾産だけを使い、同組合員が加工した商品に限定。シールに記載されたマークは商標登録の手続きも進めている。
桜えびには貴重な栄養素が数多く含まれています。
しかも殻から頭まで、栄養素をまるごと食べられる理想的な食品です。
日本人に不足しがちなカルシウムや、マグネシウム、リン、鉄、銅、亜鉛などの重要な栄養分を豊富に含む他、コレステロール値を下げるEPA・DHA、タウリンなども効率よく摂取できます。
※素干し桜えび無機質含有量(単位mg/100g)